リアルタイムOS
ThreadX
ThreadXは、米国Express Logic社が設計、開発した組込み向けリアルタイムOSです。
2020年7月末日にて、当社の Express Logic社製品の販売業務は終了となりました。その後Microsoft社が「Azure RTOS」として提供していましたが、2023年末に、Microsoft は Azure RTOS テクノロジを Eclipse Foundation に提供し、 Eclipse Foundation を新しい拠点として、Azure RTOS は Eclipse ThreadX になりました。
当社は、Eclipse ThreadXを中心に組込みシステム向けリアルタイムOSの専門サポートとエンジニアリングサービスを提供している「RTOSX社」とサポート契約をしています。
ThreadX
ThreadXは、米国Express Logic社が設計、開発した組込み向けリアルタイムOSです。ThreadXはフットプリントが小さく(最小2KB)、リアルタイム性が高いので組込みアプリケーション開発のRTOSとして最適です。高度なスケジューリング、データ通信、同期処理、タイマ処理、メモリ管理、割り込み管理機能等豊富なシステムサービスをサポートしています。2018年時点で、コンシューマデバイス、医療電子、及び工業用制御機器など幅広い分野に採用され、導入実績は62億台を超えています。
機能
- スレッドの実行
- メッセージキュー
- カウンティング・セマフォ
- ミューテックス
- イベントフラグ
- メモリ・ブロック・プール
- メモリ・バイト・プール
- アプリケーション・タイマー
特長
- 多数の市場実績 62億以上導入実績
- 小さなフットプリント
- 高速な処理速度
- 多くの機能安全規格およびUL規格の事前認定取得済み
- 単純な使いやすさ
- マルチコアサポート(AMPとSMP)
- ThreadX Modulesを通したメモリの保護
- ロイヤリティ不要
- 最高品質の完全ソースコード
- MISRA準拠
- 様々なCPUアーキテクチャをサポート
- 様々なツール(開発環境)をサポート
対応CPU一覧
| ARM | ARM7、ARM9、ARM11、 Cortex-M、Cortex-R、Cortex-A、 Cortex-Axx 64-bit、 TrustZone ARMv8-M |
| AndesCore | RISC-V |
| Analog Devices | Blackfin BF5xx、BF6xx、BF7xx、 SHARC、CM4xx |
| Ambiqmicro | Apollo MCUs |
| Cadence | Xtensa、Diamond |
| CEVA | TeakLite-III |
| Cypress | PSoC、PSoC 4、PSoC 5、PSoC 6、 FM0+、FM3、FM4、 WICED WiFi |
| EnSilica | eSi-RISC |
| Infineon | XMC1000、XMC4000、TriCore |
| Intel & Intel FPGA | ARM (Cyclone SOC、Arria 10 SOC)、NIOSII、x86PM |
| Microchip | ARM (SAM)、AVR32、PIC24、PIC32 |
| Microsemi | RISC-V |
| NXP | ARM(LPC, i.MX、Kinetis) 68K、ColdFire, PowerPC |
| Renesas | ARM (Synergy、RZ)、H8/300H、RX、SH、V850 |
| Silicon Labs | EFM32 |
| ST | STM32 |
| Synopsys | ARC 600、700 ARC EM、ARC HS |
| Texas Instruments | ARM (Tiva-C、Sitara、OMAP)、C5xx、C6xx |
| Wave Computing | MIPS32 4Kx、24Kx、34Kx、1004K、 microAptiv、interAptiv、proAptiv、M-Class |
| Xilinx | ARM (Zynq、Zynq UltraScale)、MicroBlaze、PowerPC |
対応ツール一覧
| IAR Embedded Workbench |
| GNU (GCC) |
| Green Hills MULTI |
| Wind River Workbench |
| Imagination Codescape |
| Renesas e2studio |
| Metaware SeeCode |
| NXP CodeWarrior |
| Lauterbach TRACE32 |
| TI Code-Composer Studio |
| Analog devices CrossCore |
ThreadX-μITRON
「ThreadX-μITRON」は、グレープシステムが独自開発したThreadX対応のμITRON4.0仕様のWrapperです。μITRON4.0仕様スタンダード・プロファイル機能以外にも、ミューテックス/メッセージバッファ/ランデブも標準でサポートしているので、多彩なアプリケーション開発の要求にも対応可能です。
ThreadX/SMP
- 「ThreadX/SMP」は、Symmetric Multi Processor(SMP)型プロセッサの特長を活かし、ユーザーアプリケーションを複数のプロセッサコアで動作させる事により、より効率的なアプリケーション動作を実現させることができる組込み向けリアルタイムOSです。
- ユーザーアプリケーションはSingle core版プログラムと同一のコードとして記述することができますので、今までの概念や開発済みのライブラリー等を、そのまま活用することが可能です。
- 複数のプロセッサを「ThreadX」が効率良く制御し、優先度による、プリエンプティブなリアルタイム環境を提供することで、SMP型プロセッサを使用した機器開発が可能です。

提供物
- 標準版 : 「ThreadX」
- μITRON版 「ThreadX-μITRON」
- デュアルコア版 「ThreadX/SMP」
- 「ThreadX セーフティクリティカル認証パッケージ™」
- 「ThreadX シミュレーション・パッケージ」
ThreadX モジュール(オプション製品)
ThreadXモジュールは、ThreadXカーネルにリンクされているアプリケーションスレッド以外のアプリケーションスレッドを動的にロードして実行することができます。フットプリントの増加や追加メモリのコストを必要とせずに、アプリケーションの機能を向上させることが可能です。ThreadXモジュールは、アプリケーションのコードサイズが使用可能なメモリ容量を圧迫する状況、製品のリリース後に新しいモジュールを追加する必要がある場合、または部分的なファームウェアの更新が必要な場合に効果的なソフトウェアです。
ThreadXモジュールは、ThreadXカーネルとリンクせずに必要に応じてターゲットメモリにロードします。このモジュールは、ThreadXカーネル内のモジュールマネージャーとのインターフェースを介して、全てのThreadX APIサービスの使用が可能です。本オプションを使用して同時にロードできるモジュールの数に制限はなく、1つのモジュール内のスレッド数の制限もありません。このオプションは、空きメモリを上回るアプリケーションコードを使用する際に役立ちます。
その他ExpressLogic社関連
GUI開発ツール GUIX / GUIX Studio
GUIXは、Express Logic社が設計、開発した組込み向けGUI開発ツールです。GUIXは、GUIX StudioというPC用UI設計ツールを提供いたします。これにより、開発者PC上で画面を設計し、GUIXコードを作成してターゲット上にエクスポートすることができます。
GUIXは、ThreadXと完全に総合されており、ThreadXにサポートされた多くのプロセッサに対応しています。また、フットプリントが非常に小さく、高速実行、使いやすさにより、組込み機器及びIoTアプリケーションに最適なGUI開発ツールです。
TCP/IPネットワークスタック NetX
NetX DuoとNetXは、Express Logic社が設計、開発した組込み機器、及びリアルタイムIoTアプリケーション向け、高速かつ軽量なTCP/IPネットワークスタックです。NetX DuoはデュアルIPv4/IPv6ネットワークスタックです。NetXはExpress Logic社の独自のIPv4ネットワークスタックで、NetX Duoのサブセットとなります。このページに記載された内容はNetX Duoに適用しております。
NetX DuoにはIPv4、IPv6、TCP、又はUDPなど標準的なコアネットワークプロトコルが付属されています。NetX Duoは、Ipsec及びSSL/TLS/DTLSなど追加でセキュリティ製品を使用することができます。
FAT互換ファイルシステム FileX
FileXは、 Express Logic社が開発した組込み向けFATファイルシステムです。FileXは、FAT12、FAT16、FAT32、exFATなど、すべてのFATファイル形式をサポートしております。 FileXは、フォールトトレランス(電源断 対応)機能や、オプションのアドオン製品である LevelX を用いて、NOR/NANDフラッシュウェアレベリングも提供します。
ホストベースのイベント解析ツール TraceX
TraceX®は、Express Logic社が開発したホストベースの解析ツールで、リアルタイムシステムイベントを画像ビューに表示し、システムの動作状況を開発者が理解することができるツールです。開発者は標準的なデバッグツールでは把握できない割り込みやコンテキストスイッチのようなシステムイベントの発生をTraceXで明確に知ることができます。イベントを確認、調査し、その発生のタイミングを特定することで予期しない動作を発見し、領域を限定してより詳しく調査することができますので、開発者がプログラミング上の問題を解決する上で大いに役立ちます。
ThreadX 機能安全認証
TUV 機能安全認証

ThreadX、NetX Duo、FileX、ThreadX SMPは、IEC 61508 SIL 4、ISO 26262 ASIL D、EN 50128 SW-SIL 4に準拠しており、安全性が重要なシステムで使用するSGS-TÜVSaarの認定を受けています。 IEC 61508 SIL 4、ISO 26262 ASIL D、EN 50128 SW-SIL 4は電気、電子、プログラム可能な電子安全関連システムにおいて最高レベルの安全規格です。SGS-TÜVSaarは、ドイツのSGSグループとTÜVザールラントのジョイント・ベンチャーによって構成され、世界各地の安全関連システムの組込みソフトウェアのテスト、監査、検証、認証を行う有数の認定独立系企業です。ISO26262、EN50128を含む産業安全規格IEC61508およびそれに関連するすべての規格は、電気、電子、プログラム可能な電子安全関連医療機器、プロセス制御システム産業機械、自動車、鉄道制御システムなどがあります。
SGS-TÜVSaarは、段階的重複および段階的混合を使用して、ThreadX のウォーターフォールプロセスの関連部分を評価し、以下の段階において最良の開発業務を保証しました。
- 要件管理
- 設計
- 実装
- 検証
- メンテナンス
SGS-TÜVSaarは、幅広いテストスイートを使用して、ThreadX RTOSのすべてのサービスと機能を厳格にテストしました。多数のアプリケーションシミュレーションで構成されたThreadXテストスイートは、ThreadX RTOS全体で機能的なブラックボックステストを効果的に実行します。このテストでは、コードカバレッジ解析ツールを使用して検証される汎用ThreadX Cコードの100%を実行します。Express LogicのThreadX Safetyマニュアルには、開発者がIEC61508、ISO26262またはEN50128に準拠した、最も厳格なSIL(Safety Integrity Level)であってもThreadXを安全に重要なソフトウェア開発に使用するための品質保証手段が記載されています。
UL規格準拠

ULは、材料・装置・部品・道具類などから製品に至るまでの機能や安全性に関する世界標準を目的として安全規格を策定すると同時に評価方法を設定し評価試験を実施する、アメリカ合衆国の非営利機関です。
ThreadXは、このUL規格のプログラマブル部品におけるソフトウェアの安全規格の適合に関して、60730-1 Annex H、CSA E60730-1 Annex H、IEC 60730-1 Annex H、UL 60335-1 Annex R、IEC 60335-1 Annex R、UL1998で認定されました。
IEC/UL 60730-1規格では別紙Hに「ソフトウェアを使う制御」に関する要求がありますが、IEC 60335-1規格では、別紙Rで「プログラマブル電子回路」に関する要求を定めています。IEC60730 別紙HとIEC 60335-1別紙Rでは、洗濯機、食器洗い機、乾燥機、冷蔵庫、冷凍庫、オーブンなどで使用されるMCUハードウェアとソフトウェアの安全性について定めています。
UL1998創立上でのプログラマブル部品におけるソフトの安全性を追求する追加要求は、UL60730/60335規格の最新版にも追加され、ThreadXは、この新しい要求を満たす最初のリアルタイムOSといえます。
MISRA規格に準拠

ThreadXは、MISRA-C:2004 and MISRAC:2012にも準拠しています。
MISRA CはMISRA(Motor Industry Software Reliability Association)が開発したC言語のためのソフトウェア設計標準規格です。C言語で記述する組込みシステムで、安全性と可搬性(移植性)と信頼性を確保することを目的としており、宇宙、通信、医療機器、防衛、鉄道等の機能安全のアプリケーションに適用できるものとして広く業界に認知されています。
お問い合わせ
グレープシステムは、1995年に米国製リアルタイムOSの販売代理店となってから現在まで、リアルタイムOSと共に歩んできました。また当社は特定のリアルタイムOS製品だけでなく、お客様のご要望に応じて、各種リアルタイムOSに関連するお仕事にも携わってきました。これら長年の経験を活かし、アプリケーション開発、ドライバー開発、ターゲットボードへの実装、コンサルティングなど様々なソリューションを提供しています。
リアルタイムOSを含め、お客様への組込みシステム開発関連製品やサポートサービスの提供など、当社が長年培った技術やノウハウを、今後も皆さまのお力になれるよう生かしてまいります。お気軽にお問い合わせください。


